パァン、パンッ、パンッ! 雲ひとつない秋晴れの空に響く、音と煙。 なかよしグランドに、いつもとは少し異なる空気が漂います。 ちょっと緊張した面持ちの子ども達、晴れやかな表情のおとな達。 そして、厳かに進められる神事。 凛々しい御神楽、たおやかな乙女舞、勇壮な火の神太鼓。 御神幸では、賑やかに小天の町をみんなで練り歩きます。 トントコ、トン、トン ひらかっしゃい、ひらかっしゃい。 静と動が交差する一日。 今日は、 年に一度の待ちに待った、若宮天子宮大祭の日です。
毎年10月上旬行われる「若宮天子宮大祭」は、本宮である「小天天子宮(小天神社)」と共に行われる無病息災の祈りと日々の暮らしに感謝を捧げる大祭です。本宮の火の神祭りが夜の男祭り、「若宮天子宮」の祭りを昼の子どもや女の祭りとして小天の町が祭り一色に染まります。
私たち日本人は、祭囃子が聞こえてくると自然にワクワクと心が踊り、そのお囃子の元へついつい引き寄せられてしまいます。それは、私たち日本人にとって、祭りは心の拠り所であり、ふるさとだからこそ。祭りをすることで世代を超え、多くの人がお互いを身近に感じます。この人と人との繋がりが施設内だけでなく地域全体に広がるよう、天水福祉事業会では祭りを大切にしています。
『ちょこチョーハイ』の唄
ちょこチョーハイ
しんぜんもん おひらきなされ
ひらかにゃおどんが とおれんたい
じょうにゃこんけん
ひらかっしゃい ひらかっしゃい ひらかっしゃい
御神楽を舞う姿は真剣そのもの
4人の乙女が舞を奉納する乙女舞
火の神太鼓の音がみんなの心に響きます
少彦名命、大国主命、御年神の御神霊を本宮へお連れする“御神幸”が小天の町を練り歩きます。 火の神太鼓の軽快な響き、賑やかなラッパの音、神輿を担ぐ男衆の威勢のいい声。 ひらかっしゃい、ひらかっしゃい・・・、声を揃える子ども達。 沿道には地域の皆さんも出て、賑やかな神幸行列に顔をほころばせ見守ります。 御供物を重そうに担ぐ姿に「ほら、がんばれ、がんばれ」と声援も。 この日小天の町は、賑やかに、優しく、いろんな音に包まれます。
地域のみなさんとともに。 つながる福祉の実現を
地域の人と人とのつながりを大切に。 お互いが助け合い 誰もが安心して心豊かに暮らせる・・・。 それが私たちの理想とする形です。 人々の心の垣根をとりはらい 地域全体がささえあう“まち”となるよう 私たちは、祭りをはじめ様々な活動を行います。
意味を知る。 知ることでこころは育つ
祭りは元々、神様を“祀る”という意味で、 神様をお迎えし、お供えや伝統芸能でもてなし、 喜んでいただき、お送りするというのが原点。 子ども達は自ら踊りや唄を歌い祭りに参加し 行事の起源やいわれを知ることで、 大切なものを学んでいきます。